個店の少子高齢化対策(インタビュー)

過日、店舗を経営するY氏に取材させていただいた内容を抜粋掲載します。

<記者>
少子高齢化が大きな問題となっています。
商売をする者として、どのようにお考えでしょうか。

<Y氏>
私達、個店にとって少子高齢化は大きな問題だと思います。ただでさえ大型店にお客さんを取られてしまっている現状が有ります。物量や品揃え、価格において到底、私たちのような個店では大手にかないません。そして、今度は少子高齢化の問題ですね。これから若い層のお客さんはめっきり減り、高齢のお客さんの数が多くなってきます。そして人口の減少です。果たして私たち個店は対応出来るのだろうかと相当の不安が有ります。そんな時代は、すぐそこまで来ていますから。

それに交通の不安が有ります。大都市は交通網が発達していて徒歩でも十分に移動し買物に出かける事が出来ます。反対に、自動車を持っている事が不便で無駄かも知れません。しかし我々が住む地方都市では、そうは行きません。どうしても自動車が必要になってきます。どこへ行くにしても自動車が無ければ到底、歩いて行く事は出来ません。そんな自動車依存の地方都市の構造に大きな不安を抱えています。何故なら、高齢になると運転免許証をお上に返上する方が増えてくるでしょう。昨今、高齢者ドライバーの交通事故が取り沙汰されているように、大きな社会問題となっています。運転が出来なくなると、人は本当に自宅の周りしか移動しなくなり、当然ながら消費が大きく冷え込むわけです。おまけに貰える年金も僅かですしね。ですから、商売をする者にとって、言葉は悪いですが、若い層のお客さんの取り合いになるわけです。それでは小さな個店は負けてしまいます。よほど自店や商品、サービスに魅力が無ければ苦戦を強いられる事になります。また、自店を中心とした商圏は、ぐっと狭くなる可能性も有ります。分かり易く言うと、歩いて来店出来る範囲内のお客様が対象だと言う事でしょうかね。

でも、考えようによっては、この少子高齢化はビジネスチャンスに変える事が出来るかも知れません。個店はもともと、地域密着の商売をしていたはずですしスタイルとしては合っているはずです。大手に真似の出来ない痒いところに手が届く商売です。それにお客さんの身になって考えて、お客さんに自分のビジネススタイルや考え方に共感していただきコミュニティをお客さんと作りあげて行く。また、その課程を共に楽しむと言う姿勢で臨めば、必ず結果は付いて来ると思います。扱っている商品やサービスを中心に考えるのでは無く、お客さんと一緒に作りあげるもの、いわゆる「価値主導」でありたいと思います。ソーッシャルメディアを使うも良し、昔ながらの紙媒体を使うも良し。口コミや紹介。お節介。おしゃべり。要は、人対人なんでしょうね。私は、この点について個店でも、これからの少子高齢化の波や大手量販店のとんでもない値引き合戦のうねりに打ち勝つ事が出来るのだと確信しています。ただ、泥臭い戦い方になるのかも知れません。それは覚悟しています。望むところです。私の仲間には、インターネットを使えば商圏は世界中だという人もいますが、私たちの様な個店は、やはり地域と共に歩むしか有りません。そうは言うものの、ソーシャルメディアの利用を否定しているわけでは有りません。上手に活用して行かなければなりませんよね。
結局、私達のような個店は、マーケティングの考え方や戦略思考を身に付けていないと、将来は無いかも知れませんね。規模が小さいからこそ尚更そう思います。